御祭神は、天照大神と豊受大神で、伊勢の神宮の内宮と外宮の神様だから、神様は一流だと言わざるを得ない。そして、建立は1005年の1000年以上前のことだから、歴史もある。さらに、鎌倉将軍も徳川将軍も信仰が篤かったと言われるし、江戸時代には「関東のお伊勢さま」と呼ばれたそうだ。
そうなら、何で「可哀想」というのだろう。芝大神宮の周りが著しく都会化したので、境内さえないと言っても過言ではない。神社がコンクリートの上に建てられ、コンクリートに囲まれる。神社らしい雰囲気はない。
でも、写真を見たら神職や巫女が鳥居で見える。当日、結婚式を待つ様子だったし、ホームページを見たら、神前結婚式をよく行うそうだし、周りの企業のためのご祈祷も執り行うと言われる。神社はコンクリートばかりだとしても、よく管理された奇麗な設備があるし、神職や巫女も多そうなので、栄えていると思う。だから、現代社会に神社の存在を合わせようとしていることは明らかだ。そして、或る程度成果があることも否めない。
ところで、この神社にも特徴がある。本殿は二階にあって、本殿の下に何かの施設があるということだ。実は、これは大変な特徴だ。原則として、神社本庁に所属する神社が大地と空の間に建つし、本庁の通達がそれを定めた。推測すれば、戦後の芝大神宮の再建がその通達のきっかけになったのではないかと思う。そうなら、特別に認められたかもしれない。
栄えているところは多いので、多分私の性格に合わないだけだろう。だが、またお参りする気は一切しない。自然を求めている可能性は高いが、それだけではない。芝大神宮で、私が好む様子は皆無だったと言えよう。