撮影体験

週末の撮影は、NHK WorldJourneys in Japanという番組のためだった。その番組で、日本に住んでいる外国人が日本のあちこちに行ったり、地元の自然や伝統や人々に触れたりする。主に海外に放送されるが、ネット上でも見えるし、BS1で再放送されるそうだ。

私が起用された経緯は、監督が新しい外国人レポーターを探して、ネットで検索したら、私のブログにたどり着いたそうだ。ブログで神社検定を受けることが分かって、興味を持ったと言った。それから、私にメールを出して、交渉を開いた。本当に短い話だった。最初の連絡は二週間ぐらい前で、撮影は昨日までの四日間だった。偶然、スケジュールを開けることができたので、やることにした。

なぜそう決めたと言うと、私の基本方針はこのような機会を見逃さないことであるからだ。どうなるかいつも分からないが、様々な体験を積み重ね、性格をより豊富にできると思う。そして、想像もつかなかった体験や機会に展開することもある。そして、新しいことを試したら、楽しいことも、勉強になることも、刺激になることも発見する。テレビ番組の制作に携わる機会は少ないので、ぜひさせてほしかった。

その上、行き先は隠岐島で、数年前から訪れたかったが、東京から遠いし、交通には手間がかかるので、果たせなかった。番組は紀行の形だから、行ったら隠岐島が見えるとも思った。

この二つの点で、ほぼ予想の通りだった。隠岐島が見えたし、私が暇になるところ、監督が神社などに行かせてくれたので、隠岐島を満喫できた。それは明日か明後日のテーマにする。

撮影自体もいい体験になった。北川景子さんがいつもブログでスタッフさんは大変であることをよく強調するが、本当にその通りだった。撮影の順番と放送の順番は違うので、監督はいつも放送の順番を考えながら撮影を監督しなければならない。「このところで、なんとかはまだ起こっていないので、楽しみにする表現にして。」とか、「これから○○に行く設定だから、そのようなコメントをお願いします。」など。私の服装や持ち物も考えなければならない。そして、カメラマンやサウンドのスタッフの道具は重そうで、どこまでも持って運ばなければならない。今回、山の上の撮影で景色をアピールすることがあったが。そうするためにカメラなどを山の上まで持たなければならない。途中で車で移動のは言うまでもないが、最後のところで持つことになる。私が上り下りしたら、カメラマンたちもするが、私は手ぶらで、カメラマンたちは道具を持って。体力の仕事でもある。

その上、技術もすごかった。カメラマンも、放送する番組を想像して、監督の予定に必要なカットをちゃんと撮って、角度で邪魔な背景が入らないようにする。サウンドも、私がマイクを付けるが、他の人の話をとることに苦労する。

そして、30分の番組の為に、10時間以上の映像を撮影した。編集で95%を捨てる。だから、取材した地元の住民の皆が出るはずはない。テレビのために取材されても、出ない可能性は95%ぐらいと分かった。もちろん、私はレポーターだから、私が出る。この点で、同じシーンを数回撮ることは多い。もちろん、私のミスでNGになったシーンの再撮影もあったが、それより同じ内容を別な角度からとか、別な重点で、それとも別なつながりを確保するために再撮影することは多かった。例えば「三回とる。一回目、あれを見てからの設定で。二回目、まだあれを見ていないの設定。そして、三回目遠くから撮る。」そうすれば、そのシーンを番組の数カ所に使えるようになる。

撮影中の天気はすごく良かった。梅雨なのに、晴天は殆どだった。外での撮影は多かったので、それで助かったが、私が日焼けした。日焼け止めを忘れたというより、雨具の準備に必死だった。翌日に日焼け止めを買ったので、さらにひどくならなかったが、私の日焼けが番組の編集に問題を与えないとよいと思う。

ところで、一回笑われた。遠くからの歩きが撮られたので、ゆっくり歩いたが、監督が「戻ってもいいよ」と呼んだら、普通の速度にした。対照的だったそうだ。本当に意識しなかった、早歩きになって、撮影を台無しにする恐れがあった。

他方、カメラにコメントをするところ、意識あまりせずに話した。適切なコメントを自然に言おうとしたら、言い方に意識しなかった。ちょっと不思議だが、教えるときとほぼ同じ気分だった。その場のことで頭がいっぱいになって、他のことを考えなかった。だから後で心配するが、監督からの文句は少なかったので、大丈夫だっただろう。実は、最後の撮影でカメラマンから「次回のため」のアドバイスもいただいたので、次回があり得ると思ったようだ。またするかどうかは別な話だが、あり得れば、今回は問題を起こすほどではなかった証拠だ。ならばよい。

ところで、また誘われたらどうするか分からない。本業にするつもりはないし、他の仕事で忙しいので、番組の内容やスケジュールの条件によって決めるしかない。ただし、今回の機会をいただいて、本当に良かった。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ: