ネット検索したら、「子育て検定」がもう存在するようだが、ここで論じたいのは、その検定ではなく、昨日の投稿の両親学級と絡む検定だ。
両親学級を事実上義務づけたほうが良いと主張したが、検定はもちろん任意とするべきだ。検定で、知識を得て、覚えて、試験で答えなければならないが、そうできる人は限られている。一方、両親学級で教えた内容をどれほど覚えたかは分からない。一般化されたら、その内容が社会に浸透するので、親が周りから吸収するし、「常識」としてやるようになると期待できるが、余裕がある人にはその方法の基盤と目標をきちんと分かってもらった方が良いと思う。
だから、子育て検定で、子育てに関わる情報だけではなく、理論の基盤と構成を説明して、理論と知識がどのように子供との対応に反映されることを紹介する講座や公式テキストにしたら良い。
これに二つの狙いがある。
先ず、検定の教材で両親学級の裏付けが公開される。両親学級が情報提供にとどまるとしても、親になる住民に例外なく提供される情報には大きな影響力があるので、国家の目的や行動を糾すためになるべく公開しなければならない。しかし、ただ単に公開すれば、読む人は少なくなる。検定の一部としたら、検定する人は多いので、問題があれば発見されるはずだ。法律も同じ概念だ。弁護士を目指す人も弁護士として働いている人も、いつも法律の詳細を検討しているので、問題が浮き彫りになる。すぐに解決されるとは限らないが、だれも認めない事実が修正されることは期待できる。
そして、両親学級の代わりに検定を受けてもらうこともある。検定で、内容をちゃんと覚えたことは確認できるので、知識の保障がより確実だ。これも、知識の常識化に貢献すると思える。だから、検定に合格すれば、両親学級に参加したと見做されるばきだ。
検定の内容だが、1級などに分けられないだろう。それより、乳児検定、幼児検定、児童検定などの年齢別の検定が両親学級と同じようにあれば良いと思う。具体的な内容の殆どは一般的であるべきだ。だから、栄養のこと、躾のこと、教育のこと、発達のことなどを紹介する。そして、科学的な知識も入れて、適切な方針はなぜ適切になるかを説明する。このような一層深い理解を持てば、自分の子供の状況に合わせて対応できるようになるが、それはないと一般的な方針を使うしかない。
そして、できれば地域毎の項目も入れたら良いだろう。地域の子育てサークルなどの情報は重要だから、検定に盛り込むと便利だ。少なくとも、そのような情報の入手方法についての情報は必要だろう。
もちろん、検定の内容を科学の発見に沿って修正しなければならないので、委員会を設けて、研究成果を常時に検討して、適切な内容を纏めてもらう。検定の修正は例えば5年毎にすると良いのではないか。毎年更新することは大変だし、研究成果をちゃんと考察して入れ込む余裕はないが、5年を超える間を空けば、検定の内容が不適切になる恐れがある。
検定のもう一つの利点は、有識者の子育てについての知識が一つの場所でまとまることだ。信頼できる情報を得るのは難しいが、これで一応信頼できる内容は提供される。もちろん、国家の方針と同意できなければ、別な方針をとれば良いが、国家を弾圧的な存在として捉えない限り、自称の子育てエキスパートより信頼性があるのではないか。
このような方針で子育ての社会的な問題が解決されるわけはないが、その問題の一部がなくなると期待できると思う。