科学者の国際交流

今、6月のNatureを読んでいる。(大変遅れている。もう少し読む時間は欲しいなと思うが、忙しい。)今読んでいる分には、南米の科学についての記事は載っている。記事の趣旨は、南米出身の若手科学者が外国の研究室で研修して、南米に帰ると良いし、外国の科学者が南米で一年間ぐらいの研究を行ったら良いということだった。

日本の科学の大きな問題は孤立化だと言われる。国際的な共同研究は少ないし、日本の一流大学でも海外からの研究者は非常に少ないと言われている。世界中の大学を比べたら、東京大学の大きな弱点は海外からの研究者や教授は少ないことであると言われる。

海外の研究者を迎える利点は、違う立場から問題と取組むということだ。知識の範囲は日本の研究者とちょっと異なるので、日本人に思い浮かばない関連する事実やアイデアを提供する。そして、将来的に帰国してからも日本との絆が残るので共同研究がさらに繰り広げる。逆に日本人が海外で研究すれば、同じ利益が期待できる。

つまり、日本が受け入れても、派遣しても、日本の国益に貢献すると思える。だから、文部科学省がこのような動きを積極的に推進するべきだと思う。

アメリカと交流はもうある程度盛んになっていると思うので、東南アジアや南米、韓国と中国との交流を推進したら良い。

例えば、博士号を取得したばかりの研究者には、3年間もしくは5年間の援助金を出して、日本人を海外で研究させて、外国人を日本で研究させる。その後、同じ期間母国で研究や教育を行ったら、その援助金を出したままにするが、行き先や第三国に行ったら、返金を求める。つまり、日本人が外国で学んだことを日本に持ち帰るし、外国の研究者は日本で学んだことを母国へ持ち帰る。

この方針には効果が期待できるように、毎年数百人程度の人が行き来する規模にするべきだ。3年間として、毎年250人ずつとしたら、同時に1500人が対象となるので、予算は年度毎に200億円程度に上る。些細な金額だとは到底言えないが、科学を支援する金額としてそれほど高くない。そして、その中で日本人の研究者を750人を援助して、日本での750人の研究も可能としているので、その金額のすべては追加予算となるわけはない。

対象となる国をお互いに受け入れたり派遣したりすることに合意する国に限って、そしてまだ研究が途上である国に限れば利益は一番期待できる。例えば、東南アジア、南米、アフリカの国は良い。中国も良いパートナーになる。確かに中国との外交には問題があるが、問題があるからこそ協力は期待できる科学研究という分野で良好な関係を築き始めた方が良いと思う。

このような方針は、本当の国際化に大きく貢献するし、日本の研究の発達にも貢献すると思うので、実現できたら日本の国益に大きく貢献すると私は思っている。


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