習い事の方針

真由喜は、習い事をしている。それはごく普通なことだと思う、日本では。バレエも普通だし、英語も多いと思うが、日本舞踊はちょっと珍しい。月に一回程度で、料理と屋外の自然の遊びもしている。そして、真由喜はたまに「やめたい」と訴える。それもごく普通だよね。

では、どう対応すれば良いのか。子供をすぐにやめさせたら良かろうか。そうは言えない。幼い子供や小学生は、継続力はまだまだ成熟していないので、育まなければならない。一方、子供に嫌なことを長くやらせるのは、虐待と同じ範囲に入ってしまう。適度を考えなければならないし、習い事の目的も考察するべきだ。

習い事の目的は、その習い事の内容を制覇して、仕事にすることではない。その可能性があることを忘れてはならないが、目的ではない。バレエを仕事とする人は非常に少ないし、サッカーなどもそうだ。学校での勉強は、社会人としての生活ができるためだが、習い事はそのためでもない。塾などの学校と完全に重なることは習い事とはいえるだろうか。私は、概念がちょっと違う。

真由喜にとって、英語は特別だ。私の両親とコミュニケーションをとるために、英語をしなければならない。だから、英語を勉強させる。よっぽど嫌ではない限り、続けさせるつもりだし、今の教室に強い抵抗感が発生しても、別な方法を探す。幸い、真由喜にも英語の必要性がわかるようだし、今の教室を楽しんでいるようだから、今のところ問題はない。

他の習い事、普通と言える習い事の目的と役割は何だろう。三つあると私は思う。

一つは、子供の人生を豊かにすることだ。言い換えれば、経験を豊富にすることだ。この目的に達成するために、たくさんの習い事をさせたほうが良い。多けれ多いほど経験が豊かになるからだ。プチ旅行もこの目的に貢献するが、それは短い間ある場所に触れることを目的とするだろう。この目的のために、「いや」と言ったら、即座やめさせると良い。もう一つの経験を与えられるからだ。

もう一つは、子供に自分の熱心になる趣味を見つけさせることだ。熱心になる趣味を持つ人、幸せになるし、健康にもなる。しかし、見つけるために、色々なことを試さなければならない。一方、しばらく続かないと、醍醐味が味わえないので、最初に「いや」と言われても、しばらくの間続かせたほうが良い。しかし、1年間以上してから「やめたい」と言われる活動は、熱心になる趣味の候補ではないと言えよう。だから、この目的に達成するためにも、子供をやめさせるべきだ。

最後の目的は、継続力と継続心を育むことだ。これはとても重要だし、何かを長く続いて上達した経験はない限り、この精神が芽生えないと思える。この最後の目的は、やめさせない理由になる。

ただし、先の目的は一つの目的に過ぎない。だから、習い事は複数であれば、継続になる習い事を何かの根拠に基づいて選んで、他の習い事をやめさせて別なことを試させたほうが良いのではないだろうか。うちの場合、真由喜は日本舞踊を4歳になったばかりの時に始めたし、一回やめて、自分の意志で復活した。だから、継続精神を育むには良いと思う。もちろん、無理やりには続かせないが、促進したり、説得したりすると思う。他の習い事は、自分の好みをちゃんと分かるための時間が経ったら、真由喜の意志を尊重したいと思う。そうすれば、三つの目標を全て達成できるだろう。


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