最近、川崎市の国際施策推進プランの案を読んでいる。これは、委員会の関係だが、面白い。刺激的なところもあるし、考えさせられた部分もある。これからもこのテーマについて書きたいと思うが、最初は、面白い点を取り上げる。
プランの中で、川崎市を観光地としてPRすることは盛り込まれている。
パッと見れば、変に思われる。だって、川崎市の利点を住民に聞けば、「簡単に川崎市を出て、別な場所を行くことはできる」ことは、過半数は必ずあげてしまう。実は、このプランの中でも、交通の良さを強調する。住む場所としては最高だと思うし、引っ越す気はないし、それに日本に住みたい外国人には川崎市を薦めるが、観光地?
もちろん、より具体的に書いてある。そして、考えれば、それほど馬鹿なことではない。川崎大師は有名なお寺だし、若宮八幡宮のかなまら祭も面白い。(ところで、いつか参拝に行かなければならない。神社に参拝したことがあるが、祭は体験していない。)生田緑地の日本民家園も、日本の伝統的な民家を見るために良い行き先であるそうだ。(あそこも、まだ入ったことはない。何回も通りかかったことがあるが、真由喜が抵抗したり、お花見に向かったりすることで、入ることに至らなかった。真由喜は数回行ったことがあるのに。)
そして、藤子・F・不二雄ミュージアムもあるし、岡本太郎美術館もある。それに、工場地帯の夜景は綺麗だそうだ。(幻想的だという。)それは見たことはないが、もしかしてその通りだろう。夜中の必要な光を放つ工場は、ちょっと遠くから見れば綺麗な景色になる可能性は十分ある。
ただし、どうして考えても、一般の観光客に川崎市を薦めるのは難しい。川崎市に行くために、何をやめるだろう。京都?東京の都心?日光?松島?やはり、普通に「日本の観光」をしたい人は、川崎市より行くべきところはある。
しかし、特別な興味を持っている観光客には、川崎市を薦めるべきでもある。例えば、ドラえもんファンであれば、藤子・F・不二雄ミュージアムへの訪問を勧めるのは良いだろう。同じように、日本の民家に興味を持てば、東京に泊まったら日本民家園は良い。小田急線で、すぐに新宿から行けるし。かなまら祭の人気度はもう十分であるようだから、さらに発信しないほうが良かろう。(決まった日にちだから、周辺が大変混み合うようだ。)そして、工場地帯の夜景は本当に綺麗であれば、夕食スポットとして知らせたら良い。東京から簡単に行けるところだから、ホテルから足を伸ばして、食事できる。
つまり、川崎市を観光地としてアピールするのは無理ではないが、巧みにしなければならない。ドラえもんの人気は、欧米ではなく、東南アジアだそうだから、英語の案内ではなく、ベトナム語、タイ語などは相応しい。工場の夜景は夕方の公衆交通が整っていることを確認しながら、移動をなるべく簡単にして、レストランなどの充実を図らなければならないだろう。観光案内本では、「川崎市に絶対に見逃さないで」と書いてもらえないと思うが、「せっかくだから、ちょっと川崎市にも足を伸ばしたら良い」と書いてもらうのは可能なのかもしれない。