「この二人は犯人です。頭魔主大師に裁いてもらいますので、大師が関与する必要はありません。」
「犯人ではありません。すぐに放ちなさい。」
真理安はまだ真っ白だったが、華多離菜の涙が止まっていた。学生は二人とも椿堂の堂長を見て、半信半疑で展開を待っていた。
「禁足地からの出現をこの肉眼で見ました。犯人であることには間違いありません。」
「すみません、警備長。」警備員の一人が横から声を出した。「船に移っていただければと思います。湖を長く持てるかどうかは分かりません。」
「その通りですね。では、船で陸地に戻りましょう。大師もお供になさいますか?」
「はい。」
「では、犯人を連れてきなさい。」
「犯人ではないと言ったでしょう。」女列安道が谷入に厳しい目を向けた。
「すみません、大師。容疑者を連れてきなさい。」
はしごで船に乗ったら、船からずっと集中していたような警備員の獣数人が力を抜いて、湖を戻らせた。開くもの牢獄の入り口がまた綺麗な水の下で隠された。
桟橋に着いたら、さらに警備員が待ってたし、その中で頭魔主が自ら立った。華多離菜が真理安を見ていたが、真理安はまだ真っ白な顔で頭魔主や女列安道を見たりしながら、何も言わなかった。
「頭魔主評議員長、お裁きをお願いいたします。この二人は悪魔の牢獄の禁足地を侵しました。私たちが現場で肉眼で確認しました。」
「本当のことですか?」頭魔主が真理安と華多離菜を厳しく見つめた。真理安は一瞬視線を返そうとしたが、間もなく目を下ろした。華多離菜はまた涙を出し始めた。
「本当のようですね。」
「ちょっと待ちなさい。」
「女列安道大師。あなたの学堂の学生ですね。あなたの責任も問われるでしょう。」
「責任はありません。私の命令に従って入りました。」
真理安も華多離菜も耳を疑いながら女列安道を見た。
「あなたも逮捕しましょうか。」と頭魔主が言った。
「忘れていますか、大師。」
「いや、忘れていません。それでも、禁足地に入りました。」
「私の権限を否定するつもりですか?」
「そうでもありません。女列安道大師が命令したと証言していますね。」
「はい。」
「では、あの二人の人を放ちなさい。」
「委員長!目で見ました!」と谷入が反論したが、頭魔主が手を挙げた。
「鎮まれ!放て。女列安道大師は牢獄の監視役の一人です。」
「主役です。」と女列安道が差した。
「はい。主役です。裁量で出入りを許可する権限を持っています。」
「一人で?事前相談なしに?」谷入の反論が続いた。
「谷入くん、あの二人を放て。」頭魔主はちょっと怒っていた。「裁量で許可する権限は、私と女列安道にあります。だから、女列安道の証言があれば、この二人の罪を問う場合ではなくなった。」華多離菜が本格的に泣き出したが、真理安はまだ真っ白で、まだ何も言わなかった。
「しかし、女列安道大師、あなたの判断を問う。それほど無責任な判断は、評議員会で審議する。」
「それは、評議員長の裁量で決断できることです。もちろん、応じます。」と女列安道が応えたが、表情は安心であったとは言えなかった。