大御饌祭

神産霊神社では、神巫が神祭りを担当すると述べたが、今まで詳しく描写したのは拝殿での降神の儀と昇神の儀にとどまる。これで、さらに毎日執り行う小祭を考えたいのだ。

一般の神社では、「日供」と言う祭りがあるようだ。それは、毎日神様に神饌を供えることである。このような祭祀は、神宮でも見えるが、神宮では1日たりとも怠らずに一千数百年を続いてきたそうだ。神産霊神社では同じような祭祀があるのは相応しい。

まず、神饌の調理を考えなければならない。これも神巫が担当するが、火を火鑽などで起こして、井戸水などで調理するのは適切である。(それに、その材料の準備と関わる祭祀があると良いが、それは後ほど考える。)火を起こす場合は、火産霊神の神社で行うのは良いし、井戸は湧産霊神の神社で執り行う。ところで、ワクムスビ神は、伊弉冉神が死ぬ前に尿を漏らし時に、尿から活性した神だし、神宮の豊受大神宮のご祭神の豊宇気毘売神の親だったので、新鮮と深く関わる。火産霊神は、伊弉冉神の死因となったヒノカグツチ神の別名で、火の神様である。神産霊神社では、「産霊」の呼称を使用するのは当然だろう。食物は、豊宇気毘売神の管轄で用意するだろうが、豊受産霊神と称する。調理自体は、大宮女神の神社で執り行うが、これも祭祀の形をとる。

火、水、食の祭祀は簡潔にしなければならない。毎日、ほかの祭りの一部として執り行うからだ。だから、神聖な区域で、祝詞奏上をしてから、必要な動作をする。その動作には儀式の味を与えるべきだろう。例えば、神宮では水を汲めば、影が井戸に落ちないように気をつけなければならないそうだから、そのような禁忌を取り入れるだろう。この三つの祭祀は、それぞれ一人の神巫によって執り行ない、三人が合流して、一緒に神饌を調理する。

調理したら、三人で進行して、祭場に向かうが、祭場をどうすればいいかも、課題である。

本社の本殿の前の斎庭は基本的に適切だと思うが、建物の中で執り行う方が良い。この区域には、もう氏子祭の大祭のための祭殿があるので、その向こう側に御饌殿を設置すれば良いだろう。左(向かって右)は上位だから、どっちをそこに置くかを考えなければならない。御饌殿の方が適切なのではないかと思うが、まだ決まっていない。

御饌殿に入ったら、まず神饌を供える。続いて、祝詞奏上してから、神楽を奉納する。もしかして、一人は舞い、残りの二人が音楽を演奏する。神楽の後で、神巫が神様と一緒に共食する。そして、徹饌の儀と祭祀の終了がある。

この祭祀は、毎日二回執り行う。まずは、拝殿での昇神の儀の直後始めて、夜8時ぐらい斎行する。そして、朝方では、拝殿の降神の儀の前に終わるようにも執り行う。つまり、この祭祀の間に夜の睡眠をとる余裕があるように設定する。神巫が昼間に寝るような設定は避けたいからだ。(研究の成果によると、健康に悪影響があるそうだからだ。)

この祭りは、神産霊神社の神明奉仕の基本となる。神宮と同じように、この祭祀を怠らずに執り行うように努力すべきである。


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