女性クオーター

女性の社会進出はまだまだ進んでいない。日本の社会問題の中で、もしかして一番大きくて急務に当たる問題であるといえよう。(気候変動や貧困問題も「一番」の候補であるので、100日でこのすべてと取り組むべきであると思う。)誤解されないように、解決に向けていると思うことを先に述べておく。特に安倍政権の「女性が輝く社会」の目的は、態度の変化に大きな影響は期待できるのではないか。保守派の右翼も女性の社会参加を後押しすれば、逆風になる大きな勢力はもうないので、進化はほぼ確実である。

しかし、進化の速度は非常に遅い。このような変化には、数十年間がかかることは避けられない。なぜかというと、管理職に女性が就くために、適切な経験が身につけた女性の存在は必要不可欠だ。その経験を得るために、10年以上前に、管理職の準備職に就いた必要がある。そうするために、その前に適切な教育を受けなければならない。つまり、社会の権力層に多くの女性を見るのは、積極的な政策を導入してから50年が経った時点だろう。欧米ではそうであるが、日本ではその進化をなるべく早めたいし、早めることは無理であるとしたら、少なくとも着実に進むことを確実にしたい。

そのために、クオーターは良いと思う。そのクオーターは、従業員の3割以上は女性であることとする。と同時に、同じく3割以上は男性であることも義務付ける。男性が中々進出できない分野は、女性と比べたら非常に少ないが、皆無ではない。ただし、資格を持つ候補者を確保するために、この基準を段階的に導入する。

法律の執行の次の年度から、クオーターは15歳の中卒の人に該当する。そして、年度ごとに1歳あげる。つまり、執行の次の年度に中学校を卒業する人は、人生を通してこのクオーターに該当するし、そのあとで卒業する人も同じである。ある企業や組織が基準を満たさない場合は、過剰金を課す。それは、売り上げの全体をもとに計算する。比率は、学年ごとに男性と女性の割合を30%と比べて、30%を最も大きく下回る学年と性別を該当させる。その割合が30%を下回る分は、売り上げの割合に計算して過剰金とする。例えば、ある学年の女性は27.5%であるとしたら、そしてそれは最悪の場合であれば、その組織の過剰金は売り上げの2.5%になる。女性か男性を除外する規則があれば、それは30%の過剰金になる。それに、学校法人などの税制待遇などは失う。税金のために、普通の会社としてみなす。女性も男性も、規則上自由に進出できれば、実現しないと過剰金になるが、他の税金は前と同じになる。

この制度は事実上執行から3年後に実行する。なぜかというと、日本人の若者のほとんどは高校に進学するからだ。女子校と男子校は、例外とする。なぜなら、教育論上性別の教育には子供にとって利益があるとの証拠があるからだ。ただし、5年間いない、男子校と女子校は同じ地域の同じ水準の学校と連携して、合わせて水準を満たす義務をつける。歴史的な経緯のため男子校の方が優越である状態を防がなければならない。

もう一つの例外は、該当する人は12人を下回る組織である。それほど小規模な組織であれば、割合が偶然に大きく変動するので、法律が過重な負担になる。しかし、事実上一つの組織になっていることは、法律の細則で見なければならない。例えば、神社界ではほとんどの神社は12人を下回るが、宮司の人事は神社庁が司る。その場合、神社庁ごとに計算する。

このように導入すれば、今年の新入社員から女性と男性を3割以上雇えば良い。急に存在しない人材を確保する必要はない。

最後に、この法律には期限を設けた方が良い。その期限は、60年後とする。そうすれば、中学校を卒業した時点で初めて対象となった人は定年退職すると思えるので、法律の効果がキャリアの最初から最後まで及んだと予想できる。

女性の立場を固めるには時間がかかるが、このような制度があれば、前進は確実であるに違いない。


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