神職の男女平等の必要性

では、なぜ神職の場合、男女平等を促進すべきかという問題についてまず論じた方が良いと思う。前提のままにするべきではない。戦前の神社制度では、神職は男性に限られたし、江戸時代を見ても、男性だったようだ。女性の中心的な役割は、神道の生まれた時点と戦後の時代に限るとも言えるだろう。(神道の歴史をさらに研究すれば、この印象がちょっと変わるだろうが、主にそのままだと思う。)

まずは、私は男女平等を重要視する。他の平等も同じように重視するが、この平等は多くの社会で問題になっている。例えば、人種の不平等はアメリカで大きな問題だが、日本ではその構造は根本的に違うし、問題の程度も大きく異なる。男女平等は、どこに行っても女性は不利であるし、程度も「悲惨」から「酷い」まで及ぶと言える。だから、何の分野でも、この不平等を覆すべきであると確信する。私にとって、これは唯一の必要な理由になる。

それでも、神職の半分は女性であるべきとは簡単に言わない。なぜなら、女性は一般に神職になりたくない可能性があるからだ。そうなる理由は、私は見えないが、私が見えないからといって存在しないとは限らない。だから、完全に平等となっても、男性は過半数を占める可能性は否定しない。ただし、神職をなろうとした女性には、男性と同じ機会を与えるべきと思う。つまり、養成機関での男女割合をそれほど気にしないが、前回掲げた男性と女性の間の差は重要である。

では、男女平等を私ほど重視しない人にとって、何の理由があるだろう。

実践的な理由は、神社には深刻な後継者問題がある事実だろう。資格を取得した人が神職にならなければ、その問題がさらに深刻になるに違いない。養成機関を卒業する人は足りないような印象だから、漏れさせてはいけないだろう。もちろん、奉職統計の発表で大学によって指摘されているが、都市部で働きたい新米神職は多いそうだ。後継者問題は特に過疎地で深刻であるので、問題の地域に行きたくない人もいるだろう。しかし、その好みは男性と女性の間に違う理由は特にないと思うので、女性をより積極的に活用したら、後継者問題の緩和が期待できるのではないか。

もう一つは、上で触れた。神道の生まれた時代には、女性が重要な役割を担っていた。斎宮や斎院は歴史的に有名な例であるし、日本書紀の神話で神功皇后の神巫の役割も重要だった。女子神職を促すことは、神道の伝統を尊重したり、蘇らせたりする行動でもある。

この理由を考えて、神職の奉職でも男女平等を目指した方が良いと判断するので、次回そのやり方についてちょっと考える。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ: