生活の党の選挙公約は8ページしかない。そして、その2.25枚は、小沢一郎氏の写真に費やされる。
それ以外、ここに賛同できる政策はあった。例えば、防災のところで、一本線に頼る危険性を指摘して、多線網にする必要性が記載されている。これは極めて重要なポイントだと思う。震災などが起こったら、どこが被災するのはわからないので、一つの拠点に頼るのは危険です。避難所への道は二つ以上確保するのは最低限だが、複数の避難所を用意するのは理想的だ。(もちろん、それは難しい。受け入れ態勢の調整は可能かもしれないが、避難所を増やすハード面の資源はないだろう。特に都市部で。)
そして、地方への財源や権限を分配することも明記されている。これも、好ましいと思う。権限の集中は民主主義にも危険だし、地方の特性に合わない政策の温床でもある。
しかし、この二つを組み合わせたら、日本にとって重要な政策が湧いてくるが、書いていない。それは、首都圏から政府や経済の機能を分散することだ。首都圏直下型地震があったら、日本への打撃は過剰なものになる。その前に、政府の機能を地方都市に分散するべきであると思う。このことに触れていない理由はちょっとわからない。
実は、8ページで政策の詳細は書けないのは当然だが、財源が必要な政策は多いが、その財源を無駄遣いをなくすことで確保できるとしか言わない。それは不可能だと思う。予算の大半は社会福祉によって占められているので、大きな財源を確保するために、社会福祉を削減しなければならない。しかし、保育や年金や教育にさらに財源を注入するような政策があるので、この公約も、現実味が欠けている。
この問題に、小沢氏のための政党である印象を加えたら、生活の党に投じないような気がする。